- 塩の種類について
- 精製塩
- 天日塩
- 再生加工塩とは
- 岩塩
- 岩塩は使うべきか
- 還元塩とは
- エプソムソルト(硫酸マグネシウム)
- にがり温泉(塩化マグネシウム)
- ぬちまーす論争
- 逆浸透膜製法とは
- すごい塩
- 日本人には塩が足りない
- 減塩について
- まとめ
塩は毎日使うものなのに、いいお塩って結局どれ?と思いませんか。
「お手頃な食塩はあまりよくなさそうな事はなんとなく知っているけど…」
塩について様々な角度からもう一度まとめてみたいと思います。
沖縄に旅行に行った時に塩専門店に出会い、自分的にはおにぎりに最適
な甘みのある美味しい塩を見つけました。(黒潮源流塩)
この味の違いは含まれるミネラルによるものです。
ちなみに「塩麹」は大量消費する場合、断然自分で作った方がお得です。
麴、塩、水を混ぜて、時期により1.2週間ほど毎日スプーンでかき混ぜるだけ。
塩麹の出来は使う塩で変わりますので、いろいろ試してみるのも楽しいですよ。
健康趣向の方は市販の「カレールー」にもこだわっている方も多いと思いますが、
カレー粉と塩麹のみの味付けで、ものすごく美味しいです。カレールーの油分が
ないので、あっさりしていてコクがあり大変おすすめの一品です。
カレー粉も塩麹も目分量で、塩分がが足りない時は普通の塩を追加したり、
(分量によりますが、カレー粉大さじ2~、塩麴大さじ4~)
調理前に肉などに塩麹をまぶしておいたり、ショウガでもにんにくでも好きに
アレンジしてください。
さらさらなので、粘度が欲しい場合は米粉や片栗粉で調整しても大丈夫です。
塩の種類について
1971年以降、日本の塩は一時、精製塩のみになりましたが、精製塩は 99.5%が塩化
ナトリウムであり、ミネラル分が欠けているものです。
塩とは大きくわけて二種類「精製塩」と「自然塩」です、自然塩は主に三種類に
分類できます。
精製塩 → イオン膜、立窯、乾燥、溶解 と記載のあるもの
自然塩 → 平窯、天日、粉砕 と記載のあるもの
海塩、岩塩、湖塩(再生加工塩)など
*自然塩とは精製塩ではない塩、定義は特に定められていない。
自然に採掘される塩や、塩田法などの伝統的製法でつくられる塩の総称。
精製塩、岩塩、湖塩は製造工程などにより
ミネラル成分はほとんど無くなってしまうといわれます。
岩塩はミネラル豊富なイメージがあり、販売サイトにもミネラル豊富と記載されて
いるものも多いので意外ですが、産地などでも変わるようなので、ミネラルを重要視
される方はしっかりパッケージのミネラル成分の数値を確かめてから購入しましょう
精製塩
海水から電気分解でナトリウムイオンを取り出して濃い塩水を作り、
塩の結晶を取り出し乾燥させ、さらに炭酸マグネシウムを混合する。
大量生産が他の製造方法よりも容易で、価格がやすく広く普及している。
成分
塩化ナトリウム 99.5%以上、カルシウム 27mg/kg以下、マグネシウム 0.11%以下
カリウム 35mg/kg以下、硫酸イオン70mg/kg以下
塩基性炭酸マグネシウム 基準0.3%(さらさらにするために添加する)
*塩化ナトリウム(NaCl)は塩の主要な成分であり食品の調理・加工に利用される。
摂取し過ぎると高血圧の要因となり胃にも多大な負担を掛け、胃炎から胃癌を
発生させる原因ともなり得る。
また、工業的に化学製品の原料として大量に利用されている。
天日塩
海水を塩田に引込み、太陽熱と風によって水分を蒸発させ塩を結晶させる方法で、
自然の力を利用しています。雨が多い日本には、メキシコやオーストラリアのよう
な大規模な天日塩田はありません。
再生加工塩とは
海水から作られた天日塩とニガリを原料にして作られたものです。
自然現象ではなく人間の手で人口的に作られた塩のため、再生加工塩と呼びます。
加熱した塩はミネラルが失われ辛味が強くなってしまうため、にがりや再度ミネラル
を加えて成分調整を人口的に行っています。
岩塩
ながい年月をかけて海の水が岩塩になります。大昔、地殻変動で海の一部が陸地に
閉じ込められ塩分が結晶化し、その上に土砂が堆積してできたと考えられています。
世界の塩の生産量の約3分の2が岩塩からつくられています。
※岩塩は、地中で結晶化していく過程で周りの不純物をとりこむことが多く、
その影響で様々な色がつくのです、よく見かけるピンク色の岩塩は赤鉄鉱の色
(赤鉄鉱は体内で吸収されず排出されるとのこと。)
*2018年のナショナルジオグラフィックの記事に岩塩にもマイクロプラスチックが
検出され問題視されていますが、現在の状態であれば人体への影響はあまり考えに
くいとのこと。(別ブログにてご報告予定です)
乾式採鉱式・・・採掘、粉砕
掘り出した岩塩を食べられる大きさまで砕いたもの。(あまり流通していない)
溶解採鉱式・・・溶解、立釜、乾燥
不純物を取り除くために、岩塩がある層に水を流し込んで溶け出した塩水から
不純物を取り除いて釜で焚き、再結晶化させたもの。
ミネラルがこの工程で抜け、精製塩と変わらない塩になる。
*我が家にある「ヒマラヤ岩塩紅塩」万葉創業社、の成分は
食塩相当量99.3g、カルシウム274㎎、タンパク質0.1g未満、
脂質0.1g未満、炭水化物0.3g
「甘味が強いまろやかな塩」おにぎり、お刺身などにと記載があり、
調べてみるとカルシウムは甘味を感じるミネラルとのこと。
*岩塩はミネラル豊富であると紹介されているものもありますが、
販売サイトなどでははっきりとした成分の記載があまりみつけられませんでした。
だだミネラル豊富とだけ書いてあるものが多かったです。
岩塩は使うべきか
採掘の産地でミネラルなどの成分はバラつきがあり、塩味が際立ち、
肉料理などの味を引き立てたり、甘味を感じるものなど主に
料理の面で好みにより使うものであると感じました。
不純物が多く含まれているとのことなので、製造工程のきちんとしたメーカー
選びも重要かもしれません。
岩塩風呂
ヒマラヤ岩塩のバスソルトの効果
発汗効果、温熱効果、デトックス効果、保湿効果などがあります。
還元塩とは
天日塩を高温で焼くことにより、元素(分子)が不安定となる。
そして、酸化物のような不安定物質と結びつき、還元反応が起こる。
焼くことでミネラルは残し、有害な有機物等汚染物質は分解消去されていると
される塩。
無機塩類が多く含まれていますので、加工塩にはない、独特な風味を持っています。
特に空気に触れると温泉卵のような匂いが一瞬しますが、これは海水中3番目に多い
元素「イオウ」と外気や水中の酸素と結びつき、硫化水素という気体になり匂いを
発生します。
*抗酸化と還元化
物から酸素を切り離し、サビを無くしたり新鮮さを取り戻したりすることを言います。
キパワーソルト、イヤシロソルト、リ・コエンザイムビオソルト(岩塩)など…
*酸化を還元する塩についても両論あります、自然療法士ルイさんの動画では
還元塩で健康になることはないと断言していますが、還元力を数値で証明してい
る動画などもあるようです。(体内においてではないようです)
還元力のある塩は、油ものなどをさっぱり食べられるなどの効果を謳っています。
*リ・コエンザイムビオソルトは入浴に使用すると天然温泉のようになり、
ぽかぽかしたり、岩塩風呂の効能が得られて人気があるようです。
エプソムソルト(硫酸マグネシウム)
硫酸マグネシウムのことを指します。エプソムソルトをお湯に溶かして入浴すると、
発汗作用があり血行促進も期待できます。(食用には向かない)
マグネシウム、硫黄、酸素からなる化合物。
睡眠改善とストレス軽減、痛みと腫れの軽減、運動パフォーマンス改善と回復など。
エプソムソルトとは? エプソムソルトの3つの効果と3つの代替法 -
にがり温泉(塩化マグネシウム)
ミネラルが皮膚表面のタンパク質と結合し体温の放散を防ぐ「保護膜」を作る
ため体を温める温浴効果が高いのが特徴。
さらに、にがりには必須ミネラルであり天然の保湿成分ともいわれる
「マグネシウム」が豊富に含まれているので新陳代謝を高める、肌のハリ・ツヤ・
シワの改善、保湿効果、乾燥肌・アトピー性皮膚炎の症状の緩和が期待できる。
引用:https://suguruafi.com/nigari-bath-effect/
アトピーは痒みの症状にお困りの方が多いとおもいますが、肌にミネラルを与え、
しっとりとした使用感があり痒みが軽減されるとの報告があります。
ぬちまーす論争
塩化ナトリウムが70~80%台、ミネラルが20%前後のミネラルが多すぎる塩は、
硫酸カルシウム、硫酸マグネシウムなどの硫酸塩が多く腎臓に負担がかかる。
硫化水素が大腸の細胞内で代謝処理を妨害、腸管粘膜を損傷、腸内環境や腸内細菌叢
(腸内フローラ)に悪影響を与え、潰瘍性大腸炎などの疾患の原因になり腸管上皮細
胞の機能を低下させる。
ぬちまーすで健康になったという人は、ミネラルが不足していたため、
一時的に健康になったということである。
硫黄泉は硫化水素、硫酸塩による還元で健康にならないので還元塩にも注意。
高血圧にならない健康になれる塩の選び方【自然療法士 ルイ】 - YouTube
一方
硫化水素は確かに多すぎれば大腸を傷つけるなどの影響はあるかもしれず、
既に疾患を持っている人は摂取しない方がよいが、計算上、健常者が通常摂取する
分量(一日10g)では悪影響が出るまでの摂取に至らないので、ミネラルの多い塩
が健康によくないとは言えない。
硫化水素は体内で一定量は必要なものであり、水溶性で体内に蓄積されないので、
重金属などの毒性とは別のものとして考える必要があり、身体の中で硫化水素を
作り出す仕組み(硫酸還元菌)があるのは必要だからであり、酪酸を大量に作る
病原菌から身体を守るなどの役割もある。
(体内であえて毒を作って、病原菌を殺すということだと思われます)
ぬちまーすなどのミネラル豊富な塩で健康状態がよくなった報告も多い。
減塩は逆に病気を引き寄せる!健康で代謝も上がり痩せていく正しい”塩”の摂り方 - YouTube
調べた結果・・・
ぬちまーすは海水をそのまま空中で乾燥させる製法のため、海水のミネラル
バランスとほぼ同じということらしいのですが、人間の体内のミネラルバランスは
は海水と同じである事や、下記の「すごい塩」の中に、病気の人の血液を海水に置き
換えるという療法があるならば、海水そのままのミネラルバランスであるぬちまーす
もまた、体によいのではないかとも思います。
腎臓病など基礎疾患がなければ、他の良質な塩と並行してつかったり、ミネラル不足
で何か症状が出ている方などは試してみてもよいと思います。
(硫酸塩がどうしても気になる方は普通の自然塩で十分かと思います)
逆浸透膜製法とは
塩の製造工程に逆浸透膜とよく記載があるので調べてみました。
逆浸透膜で塩類濃度の高い水と低い水を仕切ると、その浸透圧の差によって濃度の低
い側から高い側へ水がひとりでに抜けてゆく。
(ナノレベルのフィルターで海水をろ過)
*逆浸透膜の工程は簡単に大量の濃縮海水が作られるため自然塩っぽいのに安価で
あるが、この工程でミネラルバランスが崩れている可能性があるとのこと。
↑ 製法としては自然なものがよいとされますが、ミネラル含有量などをチェック
すれば、ナノレベルのろ過で、マイクロプラスチックなどを気にする方などに
はよいかもしれません。
すごい塩
日本人には塩が足りない
・調子の悪い犬に血液を海水に置き換える治療を実施して健康になった。
・塩をとると高血圧になるのは実験方法に問題ありで「嘘」
ダ―ル博士の実験、メ―ネリー博士の実験
・青木久三先生の実験(塩と水の実験、塩を与えても水を飲ませれば排出する)
・減塩が不調をまねく、低体温
・自然塩の働き
体液量や水分の調節
体液の浸透圧を一定に維持
体内のpHを弱アルカリ性に調整
血圧の調整と血液の循環
食物の消化と栄養の吸収
神経の興奮と鎮静
筋肉の収縮と弛緩
有害物質の解毒
減塩について
以前は減塩が健康によいとされていましたが、今は特に疾患のない方は減塩
は必要なく、むしろ一つまみほどの塩を一日数回なめたり、積極的な摂取がよいと
する健康法などもあり減塩の必要はないようです。慢性的にだるいなど不調がある
方は塩不足に当てはまる項目がないか確認してみてもよいですね。
江戸時代には塩抜きの刑なるもので人を弱らせる刑罰があったそうです。
よい塩を体質に合わせておいしく感じる程度摂取して減塩は不要ですね。
まとめ
取るべき塩は自然海塩、塩分量は90%前後が平均的な良い塩。
塩分が70%~80%などの高ミネラル塩などは、機能性塩であると思い、
基礎疾患などある方は自分の体調に合うものか考えて使用する。
ミネラルを多く含む塩はマグネシウムも多く、マグネシウム不足は不眠症、
無気力、頭痛、便秘など様々な体の不調が起こるそうなので、上手に取り入れる。
減塩の必要はなし、但し外食、加工品は精製塩であると思われるので注意です。
*腎不全などの代謝機能の低下状態でマグネシウムを含む胃腸薬や便秘薬を摂取し
ている方は高マグネシウム血症に注意とのこと。